栃木県でCADオペレーターコースの職業訓練では、ポリテクセンター栃木(栃木県宇都宮市若草1丁目4番23号)の住宅CADリフォーム技術科で、住宅の耐震や省エネ、図面の知識、CAD製図、模型製作などを学んだ上で、大工の技能を習得します。営業職や大工職人などを目指す方にお勧めです。また、CAD/CAM技術科で、実際にCADデータから機械部品などを製品化するためのNCデータの作成技術や、工作機械による加工技術の技能や関連知識を習得します。
住宅CADリフォーム技術科(ポリテクセンター栃木)
訓練目標
木造住宅の改修に必要な構造、法規、各種申請について理解し、図面作成ができます。
木造住宅の構造部材、内装の施工及び改修ができます。
訓練内容(学科と実技)
1.「住宅構造・法規と申請業務(木造)」
木造住宅の構造、法規に関する知識を習得し、建築確認申請を中心に各種申請業務に必要な設計図書等の作成方法を習得します。またプランニング実習にて自ら設計をした住宅の構造、法規のチェックをし、理解を深めます。
2.「住宅図面作成技術」
建築CADを使いこなせるよう訓練し、CADによる作図を通して建築図面に関する技能や関連知識を習得します。CADソフトは主に「AutoCAD」を使用してCAD対応能力を高めます。
3.「図面作成と3DCAD・省エネ・模型製作技術」
引き続きCAD実習を行いますが、使用するCADは「JW_CAD」になります。求人票等で求められることの多いこの2種のCADを使えるよう訓練します。また今後重要度がさらに高まる3DCADや省エネ等級判定法を習得し、模型製作により立体感覚も身に付けます。
4.「構造部材加工技術」
のみ・のこぎり・かんな等の大工道具取扱いと部材加工に関する技能や関連知識を習得します。また電動工具使用法も習得しますが、中でも特に危険な「丸のこ」については特別教育による安全講習を実施します。その後は実寸大の木造住宅の骨組みを組上げます。
5.「内装施工及び改修」
組み上げた木造住宅に内装(フローリング・壁紙等)及び建具取付等を行い、住宅として仕上げていきます。施工方法や安全管理、品質管理を身に付けます。また軽微な補修方法も実習を通して習得します。
6.「住宅改修計画とリフォーム施工」
住宅の改修計画の作成、提案に関する技能や関連知識を習得します。また作成した改修計画案に沿ってリフォームを行い、新築よりも難しい応用力の必要なリフォーム施工についての技術を習得します。
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名 建築技術者、建築施工技術者、住宅リフォーム技術者、大工・内装・建具技術者、建材・木材加工技術者
建築技術者の仕事
建築工事では分業化が進んでおり、物件を完成させるために違う業種の会社が複数現場に入り、業務を行います。そのため建築技術者といっても様々な業種があり、逆に全ての業務を一社のみで行う企業は皆無と言えます。具体的な業種としては基礎工・建方工・建具工・内装工・外装工・断熱工・設備工等が挙げられます。またそれらの業者をとりまとめて、予定通りに工事が進むように管理する人を「施工監理者」と呼び、国家資格が必要になります。
建築施工技術者の仕事
住宅やオフィスビルなどの工事現場で施工が適正に計画どおり施行されるように管理監督するのが建築施工技術者です。施工図をもとに、使用する機材や必要な作業員の数、工期などを検討し、詳細な施工計画を立てます。建築工事には様々な職種の業者が下請けに入りますので、下請けの選定や工期工費の調整なども行います。工事開始後は進捗状況を常に把握し工事の品質を確認しながら必要な指示を行います。建築工事の分野は分業化が進んでいるため、建築施工技術者は現場での監督指揮の仕事を行い、調査・計画・設計の仕事は建築設計技術者が行うのが一般的です。
住宅リフォーム技術者の仕事
各種建築物の改装や軽微な増・改築工事を総合的に行う仕事です。リフォームの依頼を受けるとその規模や用途、予算などの条件に従って基本設計をし、設計平面図などをつくり、改装後の建物の姿を明らかにします。次に、構造や設備の設計をして必要な設計図を作成し、工事費用を割り出します。決められた予算内でいかに依頼主の要望に合った改築ができるかが、最も知識・技術が求められるところです。営業職の方が、設計や施工監理まで兼任していることも多い業種です。
CAD/CAM技術科(ポリテクセンター栃木)
2次元CAD及び3次元CADによる設計技術を学びます。また、実際にCADデータから機械部品などを製品化するためのNCデータの作成技術や、工作機械による加工技術の技能や関連知識を習得します。
訓練内容(学科と実技)
1.「機械製図と2次元CAD」
JIS規格に基づいた機械製図に関する知識について学び、2次元CADの操作、2次元CADによる各種機械図面の作成を演習することで、JIS機械製図に基づいた図面の読み方、作成法についての技能や知識を習得します。
2.「3次元CAD基本」
3次元CADシステムSolidWorksによる機械部品作成に関する技能や知識を習得します。
3.「3次元CAD応用」
3次元CADシステムCATIAによる機械部品作成およびアセンブリモデリング、サーフェスモデリング、複合モデリング、金型等の知識や技能を習得します。
4.「機械設計基本とCAE」
機械設計に必要な工業力学、材料力学について学び、構造解析、機構解析についてCAEソフトを用いて演習し、その基礎知識と操作法を習得します。
5.「マシニングセンタ加工基本」
マシニングセンタ加工の全般を知り、加工の特徴と精度、コスト、時間についての関連知識を習得します。また、NCデータの作成及び編集、加工作業の段取り、加工機の操作技術を習得します。
6.「CAM応用」
CAMシステムやその周辺技術の全般を知り、操作とNCデータ作成方法と関連知識を習得します。また、CAMを使用して2次元及び3次元加工用NCデータの作成に関する技術を習得します。
ポリテクセンター栃木(宇都宮市若草)
ポリテクセンター栃木では、求職者の方(主に雇用保険を受給されている方)を対象に、地域企業の人材ニーズに即した訓練カリキュラムによるものづくり分野に 関する専門的技能・知識を習得するための6か月又は7か月の職業訓練を行っています。
求職者の方は、就職に必要な実践的技能・知識について、基礎から応用まで学ぶことができます。
ポリテクセンター栃木
〒320-0072 栃木県宇都宮市若草1丁目4番23号
https://www3.jeed.go.jp/tochigi/poly/
CAD/CAM技術科
2次元CAD及び3次元CADによる設計技術を学びます。また、実際にCADデータから機械部品などを製品化するための加工データの作成技術や、工作機械による加工技術の技能や関連知識を習得します。
CAD機械加工技術科
機械製図、2次元CAD、3次元CAD及び工作機械(汎用機、NC機)に関する技能や関連知識を習得します。
住宅CADリフォーム技術科
建設業界への就職を目指し、木造住宅に係る知識・技能を幅広く身につけることができます。住宅の法律・図面の知識・CAD製図などを学んだうえで、大工の技能を習得します。座学と実技の両方を学ぶことで木造住宅に対する知識をより深めることができます。
CAD機械加工技術科
機械設計・加工の基礎知識を学び、工作機械の操作方法、加工技能、3次元CADによるモデリング手法等を習得します。企業実習では、実務を通して、働く力を確認します。 概ね55歳未満の方が受講対象者です。
住宅CADデザイン科
住宅の知識、図面の知識、CAD製図、模型製作、3次元モデル作成の技術を習得します。
建築、建設業で事務職、営業を目指す方にお勧めします。
栃木県の職業訓練コース
栃木県の職業訓練は、宇都宮市・小山市・那須塩原市を中心に、大田原・栃木・佐野などでも一部開講しています。申し込みは住所地を管轄するハローワーク職業相談窓口ですが、通学ができるのであればどのエリアの訓練コースにも応募可能です。(県外のコースに応募することもできます。)
ものづくり系のコースは、県立の職業訓練校(栃木県立産業技術専門校)では、4月入校(2月募集)・7月入校(5月募集)・10月入校(8月募集)・1月入校(11月募集)のコースとなり、独立行政法人の職業訓練校(ポリテクセンター栃木)が、2ヶ月前から募集が始まり、1ヶ月前に選考があります。
公共職業訓練(栃木県立産業技術専門校など)の募集
栃木県立産業技術専門校では、3ヶ月から1年間の職業訓練を行っています。
訓練科によって、4月入校(2月募集)、7月入校(5月募集)、10月入校(8月募集)、1月入校(11月募集)のコースがあります。
公共職業訓練(ポリテクセンター栃木)の募集
ポリテクセンター栃木では、2ヶ月ほど前から募集を開始し、1ヶ月前ぐらいに選考があります。申込み期間中に、説明会もありますので、説明会にも参加しましょう。
栃木県の職業訓練校(民間委託校と公立職業訓練校)
【施設内職業訓練】栃木県・宇都宮の職業訓練では、県立の職業訓練校が3施設、独立行政法人運営のポリテクセンターが1施設あり、電気設備・金属加工など、ものづくり関係の職業訓練はそれらの施設内訓練で実施されています。
【委託職業訓練】栃木県立の職業訓練校である産業技術専門校の各校が、それぞれの地域で介護、経理事務、IT、WEBデザインなどの訓練を民間教育機関に委託して実施しています。【長期人材育成訓練】2年間の長期高度人材育成訓練では、介護福祉士科・保育士科の他、観光ビジネス科・栄養士科・情報処理科・パティシエ科も実施しています。
【求職者支援訓練】栃木労働局(厚生労働省)では、雇用保険を受給できない方を主な対象とした「求職者支援訓練」(民間教育機関)を介護、医療事務、WEBデザインなどの分野を中心に実施しています。