大分県でCADオペレーターコースの職業訓練では、ポリテクセンター大分(大分県大分市大字皆春1483番地の1)の建築CAD・リフォーム技術科で、建築知識および基本施工技能を習得することで、建築業界や不動産業界などの様々な関連職種への再就職を目指します。また、3D CAD活用科で、3元CAD技術をコアの技術と考え、3次元CADの操作スキルの習得を目指しています。また、機械製図・2次元CAD技術・金属加工技術・3Dプリンタを使ったラピッドプロトタイピング技術(RP技術)・射出成形金型関連技術を学んでいきます。
建築CAD・リフォーム技術科(ポリテクセンター大分)
木造住宅を中心とした、様々な建築関連職種への再就職を目的とした訓練コースです。別業界から建築業への転職を考えている方や、建築関連の経験がない方を対象とした訓練を実施しています。建築知識および基本施工技能を習得することで、建築業界や不動産業界などの様々な関連職種への再就職を目指します。
全6ヶ月間の訓練では、木造住宅の構造や関連法規などの建築基礎知識の習得をはじめ、手書きやCADによる建築図面を作成する訓練により、建築図面作成に関する技術の習得を目的とした訓練に3ヶ月間取り組みます。
また、大工手工具、電動工具などを安全に取扱う基礎技術を習得後、訓練用に模擬で作製する小さめの家屋(以下、模擬家屋)などを活用しながら、木工事・内装工事・リフォーム工事に関連する技術の習得を目的とした訓練を3ヶ月間取り組みます。
訓練内容(学科と実技)
1.建築学一般
木造住宅(在来軸組構法)に関しての、構造や法律、製図知識を学びます。それらの知識を生かし、間取りの計画や耐震計算等の基本的な設計業務を習得します。
在来軸組構法とは?
柱や梁といった基本的な骨組みを木材で造った住宅のことです。昔から日本で住宅を建てる際に使われていた工法を、現代に合わせて改良していったものです。”ザイライ”と略して言うことも多いです。
2.CAD(2D基本操作)
2次元CAD(Jw_cad)の基本操作を身に付けます。未経験の方を対象としていますので、基礎から丁寧に練習していきます。また、木造住宅の各種図面をCADによって作製することにより、建築図面の読み方や描き方を習得します。
2次元Cadとは?
コンピュータを使って製図するために使用するソフトのことです。あくまでも図面を描くための道具ですので、別に設計の知識が必要です。
2次元CADは、線・円・文字などを用いて平面的な図面を描くソフトです。ボタン1つで様々な作図ができるため、修正・変更がしやすいです。
CADでは線をコンピュータが自動で描画するため、きれいで読みやすい図面を描けます。そのため、CADの技術は手書製図に比べ簡単に習得できます。
Jw_cadとは?
インターネット環境とPCさえあれば、だれでも無料で利用できる2次元CADソフトです。
開発に建築士が携わっているため建築分野に便利な機能が多くあり、公共工事でも一般的に使用されているため建築業界を中心に導入されています。誰でも利用できるため、建築業界だけでなく様々な業界でも使用されています。
3.CAD(2D応用,3D)
2次元CAD(Jw_cad)の応用として、自分で計画した住宅の図面を設計課題として作製します。また、3DCAD(3DマイホームデザイナーPro)によるプレゼンテーション用の資料を作製します。最終的には自分の設計課題をプレゼンテーションすることにより、企画・提案の技術を習得します。
3次元CADとは?
住宅やビルのような立体形状を、直方体や球を用いてデータ上で立体表現するソフトのことです。
2次元の図面は独自記号などが多いため、図面を読み取る能力がないと設計者の意図が理解できません。3次元CADでは、様々な角度から形状や位置関係を立体的に確認できるため、誰が見ても仕上がりが想像しやすいのが特徴です。
ソフト価格やパソコンの要求スペックが高いため気軽に利用できない欠点があります。しかし、感覚的に表現し人に伝えることは2次元CAD以上の性能です。
3DMHDとは?
建築業で設計事務所や工務店を中心に幅広く利用されている住宅プレゼンテーション向けの3次元CADソフトです。
住宅平面図の情報をもとに概ねの立体データが自動的に作製されます。その後、仕上げ材の設定や家具の配置など細かい設定を行い完成させます。
完成したデータより「完成後のイメージ写真」のようなプレゼンテーション向け資料の作製が可能です。また、実際に作製したデータを使い、住宅の内観を歩くように確認することもできます。
4.建築大工
木材の加工技術を身に付けます。”のみ”や”のこぎり”に代表される大工道具の使用方法や、電動機械の取り扱い方を習得します。木造住宅の骨組みである躯体(読 クタイ、柱や梁のこと)にあたる “軸組”を、実物大で施工します。
5.内装下地施工
内装の下地施工について習得します。普段あまり目にする機会のない床や壁、天井の下地がどのように納まっているか施工を通して理解することができます。
この訓練では、実際の住宅に近い模擬家屋を使って実習を行います。
まずは、完成している模擬家屋を解体します。
床・天井・壁の下地を実際に確認しながら解体していきます。
その後、躯体(読 クタイ、柱や梁のこと)から内装下地の順に模擬家屋を建てていきます。
6.内装仕上げ施工
床のフローリングや壁のクロスといった目に見える材料のことを内装仕上げ材と言います。施工の訓練の最終段階として、内装仕上げ材の施工技術を習得します。クロスの施工では、基本的な無地のクロスの張り方や柄のあるクロスの張り方を習得します。また、和室によく見られる”ふすま”や”障子”の張り替えも行います。
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名 CADオペレーター(建築設計補助)、建築技術者、建築大工、内装施工技術者
建築関係の仕事
CADオペレーター(建築設計補助)
CADオペレーターの位置付けは「設計者の補助業務」です。
建築設計士は、図面の微細な変更や修正まで一人で行うには、時間に余裕が少ないことが多いです。建築業界では、様々な業種が協力しながら工事を進めます。特に工事の初期段階である設計に関しては、納期を遅らせることが難しくなります。
設計士は納期の中で多くの図面を作図修正していくため、指示通りの作図や、意図に沿った的確な修正ができるCADオペレーターが重宝されます。さらに、CADを使った設計補助だけでなく、WordやExcel、PowerPointなどを使いながら事務もでき、画像処理技術も持っているマルチタスクなCADオペレーターは、もっとも重宝されています。
建築技術者
主に建築の技術に関する業務に携わる方で、住宅のプランを考えて図面を描く設計者や、図面通りの施工がなされているかチェックをする施工管理者などを指します。近年では、設計者に求められる知識、技能が多種多様となっており、新築工事のみならず、リフォーム工事に対する正確な知識が求められています。
建築大工
木造住宅を構成する木材に様々な加工を施し、建て方と呼ばれる組立作業に携わる方ですまた、組み立てた後には内装の下地となる内装施工なども行います。近年では、機械による木材加工(プレカット)も盛んになり、加工作業が少なくなりつつありますが、手加工にこだわる大工もたくさんいます。
また、リフォーム工事ではプレカットで対応することが困難であり、手加工が必要となることがたくさんあります。
内装施工技術者
天井や壁のビニルクロスを始め、床のフローリング張りなど内装に関する仕上げ作業に携わる方です。
簡易なリフォーム工事ではこれらの職種の方が活躍します。また、小規模なリフォーム工事では、建築大工と内装施工技術者の2つの職種に関する作業を行うこともあります。
3D CAD活用科(ポリテクセンター大分)
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
3D CAD活用科の訓練は、3元CAD技術をコアの技術と考え、3次元CADの操作スキルの習得を目指しています。
また、その周りを固める技術・技能として、機械製図・2次元CAD技術・金属加工技術・3Dプリンタを使ったラピッドプロトタイピング技術(RP技術)・射出成形金型関連技術を学んでいきます。
訓練内容(学科と実技)
1.機械製図及び2次元CAD作業
2次元CADの基本的操作スキルを使って、機械図面を読図・トレースするための技能を習得することを目指しています。
2.3次元CAD基本作業
33ソリッドモデリング・サーフェスモデリング・アセンブリモデリング等のいろいろなモデリングを行うのに必要な技能を習得することを目指しています。
3.3次元CAD応用作業
射出成形金型に関する知識を習得し、3次元CADによる金型モデリングに必要な技能を習得することを目指しています。
4.NC機械加工作業
機械加工に関する基礎知識を習得し、マシニングセンタによるNC機械加工に必要なプログラミング・段取り作業・NC加工の技能を習得することを目指しています。
5.CAD/CAM作業
3次元CADでモデリングした形状をマシニングセンタで削るために必要なプログラムをCAMシステムを利用して、作成するのに必要な知識と技能を習得することを目指しています。
6.応用課題
5ヶ月間の訓練の総括として、図面作成・3次元CADによる金型モデリング・マシニングセンタ加工等の訓練で学んだ知識で金型を作成し、成形品を作ります。
また、実際の射出成形機による射出成形実習や3次元測定機を使った測定実習を行います。
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名 機械加工工(機械技術) 、CADオペレータ(設計補助) 、射出成形工
機械加工工(機械技術)の仕事
工作機械を用い、多種多様な金属材料に、切る・削る・穴を開ける・溝を掘る・ 磨き上げるなどの加工を施し、金属材料を価値の高い製品へと変化させるのが機械加工工です。
試作品のような少量少品種の加工の場合は、人の手で操って加工を行う汎用工作機械を使用します。
大量に同じ部品を加工する場合や、より複雑な形状を加工する場合は、加工を自動で 行うNC工作機械を使用します。
NC工作機械は、自動加工させるために、その動作を指令するNCプログラムが必要です。
機械加工工には、期限内に、決められた数量に製品を、精度よく加工するために知識と技能が要求されます。
CADオペレータ(設計補助)の仕事
顧客の計画や仕様を満足するように、設計者の指示のもと、図面の作成や修正を行うのがCADオペレータの仕事です。CADで作られたモデルや図面は、製造の現場だけでなく、見積もり、調達、解析、保全など幅広い分野で利用されます。
CADオペレータには、パソコン操作やCADの操作技能が必要となりますが、設計の補助者としての仕事になれば、さらに、設計者との図面を使った意思疎通が行えるようになる必要があります。
図面を使った意思疎通には、専門用語の知識や、図面に表れる設計者の意図を読み解くスキル、機械加工などの図面の周辺に広がっている技術の知識の習得が大切です。
最近では、3次元CADを活用した設計を行う企業も増えています。
射出成形工の仕事
プラスチック製品を製造する技術の一つに射出成形技術があります。
射出成形によって生み出される製品は、日用品・家電製品・自動車部品と多方面に広がっています。
射出成形を行うには、製品を生み出す金型、金型を搭載して成形を行う成形機などが必要で、日本の金型製造技術は世界トップクラスです。
射出成形関係の仕事に必要な知識は、金型の構造や設計知識、製品をうまく成形するための成形条件の知識やプラスチック材料の知識などです。
ポリテクセンター大分(大分市皆春)
ポリテクセンター大分では、求職者の方を対象に、地域企業の人材ニーズに即した訓練カリキュラムによるものづくり分野に関する専門的技能・知識を習得するため、6ヶ月から7ヶ月の職業訓練を行っています。
求職者の方は、就職に必要な実践的技能・知識について、基礎から応用まで学ぶことができます。
ポリテクセンター大分
〒870-0131 大分県大分市大字皆春1483番地の1
https://www3.jeed.go.jp/oita/poly/
機械・CADオペレーション科
機械部品・装置等の製作に必要な加工技術と製図技能の習得を目指します。
加工技術では、汎用工作機械による加工知識の習得、NC工作機械のプログラミング技能及び機械操作を行います。
製図技能では、機械製図の知識の習得、2次元CAD・3次元CADの操作及び作図技能の習得を目指し、ものづくりに必要な知識・技能を有する人材を育成します。
3D CAD活用科
3次元CAD技術をコアの技術と考え、3次元CADの操作スキルの習得を目指します。また、その周りを固める技術・技能として、機械製図・2次元CAD技術・金属加工技術・3Dプリンタを使ったラピッドプロトタイピング技術(RP技術)・射出成形金型関連技術を学んでいきます。
ものづくりアシスタント科
最初に、パソコンを使用したビジネス文書作成や表計算データ処理、プレゼンテーション技法を中心とする、各種パソコンソフトの操作スキル向上に取り組みます。次に、製造業で使われる機械図面の基本知識及び関連規格を理解し、CADに関する知識と技能を学習します。そして、製造現場で使われる機械要素と機工具を理解し機械図面の作成技術を習得します。
建築CAD・リフォーム技術科
全6か月間の訓練では、木造住宅の構造や関連法規などの建築基礎知識の習得をはじめ、手書きやCADによる建築図面を作成する訓練により、建築図面作成に関する技術の習得を目的とした訓練に3か月間取り組みます。また、大工手工具、電動工具などを安全に取扱う基礎技術を習得後、模擬家屋などを活用しながら、木工事・内装工事・リフォーム工事に関連する技術の習得を目的とした訓練を3ヶ月間取り組みます。
大分県の職業訓練コース
大分県の職業訓練は、大分市・中津市・日田市を中心に、別府・豊後大野・宇佐・佐伯などでも一部開講しています。申し込みは住所地を管轄するハローワーク職業相談窓口ですが、通学ができるのであればどのエリアの訓練コースにも応募可能です。(県外のコースに応募することもできます。)
ものづくり系のコースは、県立の職業訓練校(大分県立高等技術専門校)では、1年・2年コースで4月入校(11月前後からの募集)となり、独立行政法人の職業訓練校(ポリテクセンター大分)が、2ヶ月前から募集が始まり、1ヶ月前に選考があります。
公共職業訓練(大分県立大分高等技術専門校など)の募集
大分県立大分高等技術専門校などでは、1年・2年コースで4月入校(11月前後からの募集)なります。
募集期間は、前期(1月まで)・中期(2月)・後期(3月)とありますが、定員に満たした場合は後期の募集はありません。竹工芸訓練センターは前期募集のみです。
また、佐伯高等技術専門校機械加工科(1年)では、10月入校(8・9月の募集)があります。
公共職業訓練(ポリテクセンター大分)の募集
ポリテクセンター大分では、2ヶ月ほど前から募集を開始し、1ヶ月前ぐらいに選考があります。申込み期間中に、説明会もありますので、説明会にも参加しましょう。
大分県の職業訓練校(民間委託校と公立職業訓練校)
【施設内職業訓練】大分県の職業訓練では、県立の職業訓練校が4施設、独立行政法人運営のポリテクセンターが1施設あり、電気設備・金属加工など、ものづくり関係の職業訓練はそれらの施設内訓練で実施されています。
【委託職業訓練】大分県立の職業訓練校である産業技術専門学院の各校が、それぞれの地域で介護、経理事務、IT、WEBデザインなどの訓練を民間教育機関に委託して実施しています。【長期人材育成訓練】2年間の長期高度人材育成訓練では、介護福祉士養成科・保育士養成科をはじめ調理師や栄養士・調理師養成科を実施しています。
【求職者支援訓練】大分労働局(厚生労働省)では、雇用保険を受給できない方を主な対象とした「求職者支援訓練」(民間教育機関)を介護、医療事務、WEBデザインなどの分野を中心に実施しています。